チキンラーメンスープ

普段の食事が週末にスープをドカッと作り、ちまちま消費して、雑炊にしてフィニッシュという繰り返しになっており、途中に別のものを挟まないとやはり飽きてしまう。

 

以前書いたようにインスタント味噌汁に具材を投入したものを間に挟んだりはするが、もう少しバリエーションが欲しいということで、最近は時折チキンラーメンスープを作っている。

 

作り方は簡単。単にインスタントラーメンを作る際に二倍以上の分量の水で、事前に具材を煮込み、具材が十分に煮えたらインスタントラーメンを煮込んでスープを投入するだけ。具材については、ほぼ鍋と同様に適当に手元にある食材を使う。今の季節だと大根、あとはショウガやネギを入れてもいいし、もちろん豚肉を投入してもいい。

 

一食目はラーメンとして食し、スープは冷蔵庫で保存。

二食目はそのままスープとして飲んでもいいし、ご飯を投入して雑炊にして食べてもいい。

 

こういう風に食べる場合、チキンラーメンがスープっぽさが増すのでオススメ

 

ちなみに、韓国の鍋のプデチゲは辛ラーメンのスープで味付けをして、締めにラーメンを投入するレシピが多く広まっているのだが、辛ラーメンのスープ自体がかなり辛いので、この場合は2Lぐらいの水を使っても鍋として通用する。

『アイの歌声を聴かせて』の感想とか

 最近、長文を全然書いてないので、リハビリのために『アイの歌声を聴かせて』の感想を書いておく。

 

最初のミュージカルの部分はかなり共感性羞恥で身もだえしていたが、中盤あたりから気にならなくなり、特にミュージカルをやりながら柔道の稽古をつけるところはかなり良かった。

 あとは背景も結構好みで、海辺の田園風景に都庁みたいなビルがデンと建ち、そのビルの中の会社が実証実験として、ロボットや自動運転車を田舎町で動かしているとか、夜に海辺の水平になったソーラーパネルに月が映り、後ろでダリウス型の風車が光っているとかの風景は、かなり良い。

 

 また、記録以外シオンの内部状態を描写していないのも、かなり現代的で好感が持てた。実際、シオンが何をどのように考えているかは全くわからない。ラボの方でも謎のグラフを見て、事後的に出力の確認をしているだけだ。ただ、シオンはヒトの姿をしており、ヒトはその姿や動作に引っ張られる。いわゆる『アナログハック』が起こる。

 ヒトは他者の動作や表情を見た時、それらの動作を行うのと同じモジュールが発火する。(おそらく)ヒトは自分の脳の中のモジュールの発火を通して他者の意図を直感する。この直感は同じヒト同士であれば、ハードウェアは同じなので、おおむね正しい。ただ、相手が機械である場合、その直感が正しいとは限らない。

 ラスト付近でトウマがシオンに心があるとか言い出すのは、かなりいい塩梅ではあると思う。少なくとも、観客にはシオンが人間のように考えているかは判断ができない(例えば、幸福であるかの判断ができずに聞いてくる)し、トウマ達がアナログハックされているようにも見えるからだ。

 

 ただまあ、実際のところ、もしロボットが社会に広く使われるとしても、それはヒトの姿をしていないとは思う。一つは二足歩行がコスト的に高いこと。一つは黎明期に起こるアナログハックとのずれ(一時的にヒトだと直感しても、突然ヒトと離れた行動をする等)。あとは、ヒトはロボットを人権的に問題のない奴隷労働の担い手欲しがっているが、同時に決して奴隷が欲しいという欲望を自覚したくない、とも思う。実際『DETROIT』みたいな社会はおそらく誰にとっても耐え難いが、ロボットの姿がヒトではなく、ルンバやドラム缶、冷蔵庫のような姿であったら、誰もロボットに権利を与えようなんて思わないだろう。

 実際、ロボットの権利等を考えると、むしろロボットの思考を人間からかけ離れたものにしておいた方が、使うヒト側からすると罪悪感がなく使えてハッピーだから、こぞってそういう方向に進む可能性はある。

 まあもちろん、技術的にヒトの居住環境で、アナログハックできるくらいヒトっぽくふるまえる機械なんて核融合よりも遠い未来だが、ただフィクションでのロボットの描かれ方は、これからも時代に応じて変化し続けていくと思うので、その変遷は楽しみではある。

 

 

初めての登山のときに登山用品をどう選べばいいか?

 軽く調べたところ、登山に必要なもののリストはあっても、どこでどういう基準で買えばいいかを書いたページはあんまり見当たらなかったので、この記事を作成した。また、この記事の内容自体はあくまで3シーズン用で初心者向け中級者向けの山に登るときのもので、冬季登山に関しては対象としていない。

 

個人的な購入方針

 登山用品には下記の二つのものがあると考えている。

  • メンテや修理によって長く使うもの(靴、テントなど)
  • 耐久性が下がったり壊れたりしたら買い替えるもの(ウェアなど)

 個人的な購入方針としては、長く使うものに関しては交換パーツが手に入りやすい、修理に出しやすいなどの理由からモンベルで購入し、定期的に買い替えるものに関しては、好日山荘、ロッジ、モンベル石井スポーツ、ワークマン等で購入することにしている。

 

登山の必需品

 いかなる登山でも絶対に持っていくべき必需品としては下のようなものがある。

  • ザック
  • ザックカバー
  • レインウェア
  • ダウンジャケット(高山なら必須、低山なら夏以外は持って行った方がいい)
  • ヘッドランプ
  • 体温調節可能な服(下着は化繊のもの)
  • 食料(2、3日分余計に)
  • 水(予備の折り畳みタンクがあると望ましい)
  • 時計
  • 地図
  • コンパス
  • 応急キット
  • ゴミ袋(ジップロックなど密閉できるものが望ましい)
  • 手袋
  • ライター
  • サバイバルシート

 これらのうち、どれを選べばいいかわかりにくいものについて下記で説明する。

ザック

 正直なところ、どこでどんなものを買ってもいいと思う。ザックに関しては登山メーカーの各製品は十分な耐久性を持っており、完全に好みで選べばいいと思っているからだ。日帰り登山とかであれば、十分な耐久性を持っているなら普段使いの20~30L程度のデイパックでも問題ないとは思う。

 もし、登山用のザックを買いたいなら、モンベル好日山荘、ロッジ、石井スポーツあたりに行って、見立てをお願いすればいいだろう。ザックは靴ほどではないにしろ、身体とのフィット感は重要だし、各種のベルトや紐での調整の仕方は実際にやってもらった方がわかりやすいので。

 また、用途ごとの容量の目安としては下のような感じ。

  • 30L程度 日帰り登山用。詰め込めば、山小屋泊1泊ぐらいなら可能。
  • 50L程度 山小屋泊用。モンベルのステラリッジテントなら、テント泊1泊ぐらい可能
  • 80L程度 縦走用。

 

ザックカバー

 登山用品店、スポーツ用品店で購入可能。自分の使うザックの容量に合わせたものを用意しよう。

 正直、アマゾンで売っているものは高くて、スポーツ用品店とかだもっと安く買える。なんなら、店頭で購入した場合、ザックによっては店側のサービスでついてくることもある。 

 

 

登山靴

 ソール張替えなどのメンテの出しやすさから、モンベル一択。通販で購入するなどせず、必ず店頭で店員に相談して選んだ方がいい。また、登山靴は消耗品で3~5年で買い替えるものだと認識しておこう。

 

レインウェア

 必需品。雨天のときはもちろん、高山や秋の山での風よけにも使う。安く済ませたいなら、夏山の日帰り登山や低山なら、ワークマンのイージスでも性能的にはそこまで問題はないと思う。

workman.jp

 そもそも、悪天候が事前に予測されるときには、登山を取りやめよう。

 

ダウンジャケット

 高山や夏以外の低山に登るなら必須。停滞時や夜に体温を下げないためにレインウェアの下に着る。ユニクロやワークマンのもので十分。

 

ウェア

 少なくとも、下着のシャツは汗が冷えることによる体温の低下を防ぐため、化繊のものを着用したほうがいい。これもユニクロやワークマンで買える。シャツやズボンは頑丈なものであれば、普段使いのものでもいいが、夏場は化繊のものの方が楽ではある。

workman.jp

 

ヘッドランプ

 日帰り登山であっても、日暮れまでに下山できなかったときのため、予備の電池と一緒にザックに入れておいた方がいい。登山専門店でなく、家電量販店とかで買ってもいい。重要なのは防水性と電池交換式であること、連続使用時間が長いことといった点。また、赤色LEDモードがあると、小屋泊やキャンプ泊のときに天体観測をしたいとか思ったときに便利。

下記のものは赤色LEDモードがない以外は条件を満たしている。

 

地図

 スマホにヤマレコなどのような地図アプリを入れるにしても、電池切れや雨天時のことを考えると一応持っておいた方がいい。山と高原地図がもっとも無難。

 

あれば便利なもの

 あれば便利なものはいくらでも思いつくが、とりあえず購入を検討する可能性が高いポールとコンロについて書く。

登山用ポール

 あると足腰への負担が減ったり、傾斜地での安定性が増したりする。ただ、手をついて登るような傾斜のところでは使えず荷物になったりする。登山用は基本的にカーボンかジュラルミン製で、そこまで重量に差がないので、正直どちらでもいい。ねじって固定するタイプの方が自分で交換パーツを買って修理ができるのでオススメ。まあただ、なくても特に問題はないので、初めて山に登るとかだったら買う必要はないと思う。

webshop.montbell.jp


登山用コンロ、クッカー

 あると山の上で調理をしたり、カップ麺を食べたり、お茶を入れたりできる。山の上での食事のバリエーションが増えるので、あるとうれしい。購入する際の注意点としては、ガスカートリッジはコンロ自体と同じ会社のものしか使えないということに注意する必要がある。また、風が強いと点火装置だとつかないことがあり、その場合ライターでつけたりする必要がある。

  各社を使い分けたりしたことがないので、正直どれがいいとかは何とも言えない。一応自分が使っているのは下のSOTOの。

 

 

最後に

 一応一通り書いたつもりだが、抜け漏れが多く存在する気もする。登山用品を買う場合、わからないことがあったら登山用品店で相談するのが一番いい。登山用品店の店員の人たちは親切で、選ぶ基準や製品ごとの違いなどを丁寧に教えてくれる。特にザックと靴に関しては、身体にフィットしていることがかなり重要なので、店員に相談のうえで購入したほうがいいと思う。

インスタント味噌汁レシピ

 

 日々食わなければならず、もちろん、時には凝った料理を作ってもいいが、さすがに毎日ピザ窯でピザを焼くわけにはいけない。けれども、日々カロリーメイトを食って暮らすのも耐え難い。日々の食事というのは、手間と簡便さのバランスをとる必要がある。

 

 以前は、シャンタンかコンソメキューブをベースに、にんにく、しょうが、豆板醬、豆乳、トマト缶などから適当に組み合わせて、旬のものか安い具材を放り込んだ鍋を週末に作って、鍋ごと冷蔵して、適当に食べるというのをやってたが、数年それをやってるとさすがに飽きてくる。

 

 というわけで、最近は鍋の消費の合間に、インスタント味噌汁に適当に具材を放り込んだものとごはん、納豆、卵あたりを消費するようになっている。レシピなんて言っているが、実際はインスタント味噌汁用に鍋で湯を沸かすときについでに具材を煮込むだけのものがほとんどだ。ただ簡便であるわりには満足感がそれなりにあったので、ここに書いておく。

 

適当な野菜、漬物、卵を入れる

 和食に合わないような香りが強すぎるもの(にんにく、パクチーなど)を入れなければ大体何を入れてもうまい。個人的にはネギ、大根、とろろこんぶあたりか値段の安さや食べたときの満足感などの点からオススメ。特に大根は、ある程度日持ちして冬場はとてつもなく安いので、下記の他の具材と一緒に使うと、かなりお財布に優しい。 

豚肉を入れる

 雑に豚汁風になる。これに大根あたりも入れて煮込んでしまえば、これとごはんだけでそれなりに満足できる。豚肉のアクに関しては、とらなくてもマズくなるという風には感じられなかったので、一緒に煮込んでしまって問題ないとは思う。

 

焼いた餅を入れる

 餅をオーブンなどで焼いてから入れると雑煮になる。特にカット切り餅とか実家から送られてきた餅が余っているときに便利。小腹がすいたときの夜食とかにもいいかもしれない。一緒に煮込んでもいい気はするが、あんまり餅を煮込んで食べたことがないので、あまり塩梅がわからない。

 

うどんを入れる

 冷凍、もしくは生のうどんを煮込んで、煮汁にそのままインスタント味噌汁を放り込んで食べる。つゆで食べるのに飽きてきたときに便利。

 

 

 どうしても食事にバリエーションを持たそうとしてしまうと、多くの場合手間はかかる。けれども、日々の食事に多少なりとも変化をつけないと、食事に飽きてしまい、Netflixを見ながら機械的に食事を詰め込むみたいな生活になってしまう。それを防ぐために作り置きした食事の合間にインスタント味噌汁レシピを挟むだけで、多少なりとも食事に人間性を取り戻せる。

 ただ、インスタント味噌汁レシピにも最近飽きてきたので、また別の雑に作れる料理を探す必要がある。

 もし、珍しい汎用性の高いインスタント食品があったら教えてほしいです。

 

 

違国日記を読んだ

 Primeに入っていたので違国日記をとりあえず三巻まで読んだ。

www.shodensha.co.jp

 

話の筋自体は両親が事故で死んでしまった親戚の子を少女作家が引き取るというよく目にするものだ。

ただ話の転がしかたは他のものと大きく異なる。

この手の話は最初、家族の喪失を引き取り手が癒やしていくという話になりがちだが、違国日記は違う。友達とも家族とも微妙に違う、共同生活をする他者として、両者を描いている。そこには完璧な相互理解はない。ただ生活空間を共にし、全く異なる価値観のまま、一緒に食事をする姿がある。

 

また、違国日記に特徴的なのは、大人から見た子供、子供から見た大人という視点を明確に分けてる点だ。この2つの視点のどちらかだけを描いた作品は多くあるが、2つの視点を並行に描いているのは珍しいように思える。

 

まあもちろん、タイトルからして作者はこの二点を自覚的に描いているのだろうし、ここに描いてあることは読めばまあわかるだろう。

 

とても良かったから勢いで書いてしまったけど、かなりとっちらかってしまった。

やっぱりブログに読んだ本のこと書くの難しいな。

まあ人になにかの面白さを説明するの難しいし、とりあえず何度も書いて慣れてくしかないのだろうけど。

脳を自由にいじれるようになった時代の人生の目的に関するメモ

 イーガン作品では、自身の脳を自由に改変できる技術があり、その上で価値観をどう設定するかというテーマが度々出てくる。

 現実は、脳を自由に改変できるという状況には程遠いが、認知科学は近年、予算が注ぎ込まれて発展が著しい分野ではあるし、すでにrTMSやfMRIによる非侵襲的な刺激、計測技術や各種の向精神薬は存在している。そのため、そういった状況でのスタンスは、これから先、考えておく必要があるだろう。

 それらについて思いつくものをメモしておく

 ただ、哲学や思想は不勉強なもので、これについて、論じている本なんかがあったら、どなたか教えてください。

 

実際に考えられるスタンスについて、イーガン作品で出てくるものも含めて、ここに書いておく。

 

1.幸福でも喜びなどを最上とし、それらをひたすら感じる、もしくは、感じやすくするために脳を改変する

 『しあわせの理由』の主人公の脳腫瘍ができたときのような状態になることを目指す快楽主義的な態度。楽観的になるように改変する場合、度合いによっては2に分類されるかもしれない。

 

2.変わらない何らかの部分(価値観や人格、方向性など)を維持した状態でなりたい存在になるために改変を受け入れる

 イーガン作品で多く見られるスタンス。このスタンスは現在においても、変わっていく自己に対するアイデンティティに対する一つの考え方として受け入れられているように見える。

 

3.自己を完全に一つの目的のために最適化する

 『順列都市』で出てくる塔を降り続けるマンのようなスタンス。

 2との違いは、2の場合は判断するフレームワークアイデンティティとして残しておくのにたいして、この3の場合は、単一の目的を実現しようとする現在の自分をアイデンティティの拠り所として、すべてを目的のために改変する。

 

 現状、思いつくものとしてはこの3つがある。

 実際にこれらのスタンスは部分的には、現在においても見られる。快楽主義者は1におそらく分類し得るし、学業のためにメチルフェニデートを服用するアメリカの一部の大学生は2に分類できるだろう。

 まあ、正直、2と3の違いなんかは曖昧だし、どちらかというとスペクトラムで連続的に表現すべきなのかもしれない。

レコメンデーションに囲まれた生活の退屈さ

 最近、沙村広明の『波よ聞いてくれ』の影響でラジオを聞き始めた。

  

波よ聞いてくれ(6) (アフタヌーンKC)

波よ聞いてくれ(6) (アフタヌーンKC)

 

 

 ラジオを特定の番組ではなく、単に流すというのは初めての経験だったが、これがどうして面白い。ラジオはテレビよりも、内容が多少は自由であるようだ。影響力が小さいからか、それとも、スポンサーがテレビよりも小さい会社でもできるからか。それに何より、コンテンツを選んで摂取するのではなく、ただ受動的に情報を摂取する体験というのは、皮肉なことに新鮮だ。

 レコメンデーションに囲まれきった生活では、提示されるものは、ほとんどすでに自分が知っているものばかりで、自分の興味の外を見るのは難しい。だからこそ、ただただ放送予定表の通りにコンテンツが流れてくるラジオは、新鮮で面白い。

 結局のところ、現状インターネットで自分たちが見るのは、決まりきった場所と見え覚えのある人々だけになってしまって、ホームセンターや平積み台を眺め歩くみたいな面白さは結構貴重になってしまった。もっとダーツの旅やトークサイコロみたいなランダム性を生活にとりいれたいものだ。

 

 ブログ書くの難しい。